スーパーコンピューターの歴史(後編)
2024/10/19
マルチコアプロセッサとグリッドコンピューティング
1990年代に入ると、マルチコアプロセッサの登場により、スーパーコンピューターの性能はさらに飛躍しました。マルチコアプロセッサは、一つのプロセッサーチップに複数のコア(処理ユニット)を持ち、それぞれが独立して処理を行うことができます。これにより、計算速度の向上とエネルギー効率の改善が実現されました。また、グリッドコンピューティングの発展により、分散したコンピューター資源をネットワークで結びつけ、巨大な計算タスクを処理する方法が普及しました。
21世紀のスーパーコンピューター
2000年代に入ると、スーパーコンピューターの性能はさらに向上しました。特に注目すべきは、2008年に発表された「IBM Blue Gene」シリーズです。これらのスーパーコンピューターは、ペタフロップス(1秒間に1兆回の計算)を超える性能を持ち、科学技術分野でのシミュレーションや解析に大きな影響を与えました。
さらに、2010年代には、特に中国とアメリカの間でスーパーコンピューターの性能競争が激化しました。2013年には、中国の「Tianhe-2(天河2号)」が世界最速のスーパーコンピューターとして注目を集め、続いてアメリカの「Summit」や「Sierra」なども高い性能を誇りました。
現在のスーパーコンピューターと未来の展望
2020年代に入ると、スーパーコンピューターはエクサスケール(1秒間に1兆回以上の計算)という新たな目標に向けて進化しています。2022年には、アメリカの「Frontier」がエクサスケールコンピューターとして登場し、科学研究や気候予測、医療などさまざまな分野での利用が期待されています。エクサスケールコンピューターは、次世代のスーパーコンピューターとして、計算能力の限界をさらに押し広げています。
未来のスーパーコンピューターは、量子コンピュータや脳型コンピュータ(ニューラルネットワーク)の発展とともに、さらなる進化を遂げることが予想されています。これにより、より複雑な問題解決や新しい科学的発見が期待されます。
まとめ
スーパーコンピューターの歴史は、計算技術の進歩とともに急速に進化してきました。初期の大型機から始まり、トランジスタや集積回路の導入、パラレルコンピューティングの進展、そして現在のエクサスケールコンピューターへと続くこの歴史は、計算能力の限界を挑戦し続ける物語です。未来においては、さらなる技術革新がもたらす新しい可能性により、スーパーコンピューターの役割はますます重要になることでしょう。
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