プログラミングの歴史(前編)
2024/10/22
プログラミングの歴史は、コンピュータ科学の発展とともに進化してきた広範な分野です。ここでは、その起源から現代に至るまでの主要な出来事と人物、技術の進化を概観します。
### 1. 初期の計算機械とプログラムの概念
プログラミングの歴史は、機械による計算の発展に深く根ざしています。最初期の計算機械の設計者には、チャールズ・バベッジ(Charles Babbage)がいます。19世紀初頭、バベッジは「解析機関」(Analytical Engine)という機械式コンピュータの設計を始めました。解析機関は、数値計算を自動化するためのもので、基本的なコンピュータの概念を持っていました。バベッジの仕事は、プログラム可能な機械の先駆けとなりました。
バベッジの解析機関に関する設計図を見たオーガスタ・アダ・ラブレス(Ada Lovelace)は、これをプログラム可能な計算機として認識し、初めて「プログラム」を考案したとされています。彼女のノートには、解析機関を使って特定の計算を実行するための手順が記述されており、これが世界初のアルゴリズムとされています。
### 2. 20世紀初頭の電気機械式コンピュータ
20世紀初頭には、電気機械式コンピュータが登場し、プログラミングの概念が進化を遂げました。1920年代には、アラン・チューリング(Alan Turing)が計算理論に関する重要な業績を上げました。彼の「チューリングマシン」は、任意の計算問題を解くための理論的なモデルであり、現代コンピュータの理論的基盤となりました。
### 3. 真空管コンピュータと最初のプログラミング言語
1940年代には、真空管を使用した初期の電子コンピュータが開発されました。特に、ENIAC(Electronic Numerical Integrator and Computer)は、プログラムを物理的に配線で接続する方法で計算を行いましたが、この方法は非常に手間がかかり、柔軟性がありませんでした。
同じく1940年代後半には、プログラム内蔵方式を採用したコンピュータ、例えばEDVAC(Electronic Discrete Variable Automatic Computer)が登場しました。これにより、プログラムがコンピュータのメモリ内に保存され、計算を自動的に実行できるようになりました。この進展により、プログラミングの概念が大きく変わりました。
1940年代後半には、最初の高級プログラミング言語としてFORTRAN(Formula Translation)が開発されました。FORTRANは、数学的計算を簡単に行うための言語で、科学技術計算に広く使用されました。続いて、COBOL(Common Business-Oriented Language)が1959年に開発され、ビジネスデータ処理に適した言語として登場しました。
### 4. 1960年代から1970年代の発展
1960年代には、プログラミング言語の多様化が進みました。特に、ALGOL(Algorithmic Language)は、構造化プログラミングの概念を導入し、プログラミング言語設計に大きな影響を与えました。ALGOLの影響を受けて、1960年代にはC言語が開発されました。C言語は、システムプログラミングとアプリケーション開発の両方に使われる言語として、長年にわたり広く利用されました。
また、1970年代には、オブジェクト指向プログラミングの概念が登場しました。Smalltalkという言語は、オブジェクト指向プログラミングの原型を提供し、後に多くのプログラミング言語に影響を与えました。Smalltalkの特徴であるクラスとオブジェクトの概念は、現代の多くのプログラミング言語に引き継がれています。
後編に続く
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