日本の最近の特殊詐欺について その1
2026/10/16
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日本の最近の特殊詐欺について その1
以下では、**2026年9月時点で日本で発生している特殊詐欺について、最近の手口、なぜ被害が拡大しているのか、具体的な事例、年代別の特徴、SNS・AI・スマートフォンを悪用した新しい手法、そして個人・家庭・高齢者・事業者が取るべき対策**まで、できるだけ分かりやすく整理します。
特に2026年は、従来の「オレオレ詐欺」だけを警戒していればよい状況ではありません。警察庁は2026年から、急増している**「ニセ警察詐欺」**と、これまで別枠で扱われていた**SNS型投資・ロマンス詐欺を特殊詐欺の一手口として整理**しています。 ([警察庁][1])
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# 2026年9月時点の日本の特殊詐欺
## 最近の手口と被害を防ぐための具体的な対策
## 1.はじめに――特殊詐欺は「高齢者だけの問題」ではない
「特殊詐欺」と聞くと、
> 「もしもし、おばあちゃん。僕だけど……」
という、いわゆる「オレオレ詐欺」を思い浮かべる人が多いでしょう。
確かにオレオレ詐欺は現在も存在します。しかし、2026年の特殊詐欺は、それだけではありません。
現在は、
* 警察官になりすます
* 検察官になりすます
* 銀行員になりすます
* 家族や親族になりすます
* 有名人になりすます
* 投資家や証券会社職員になりすます
* 恋愛相手を装う
* 宅配業者や通信会社を装う
* 金融機関を装う
* 公的機関を装う
* パソコンのサポート会社を装う
* SNS広告から偽サイトへ誘導する
など、極めて多様化しています。
しかも最近の詐欺の特徴は、単純に「嘘をついてお金を取る」というものではありません。
犯人は、
**①信用させる
↓
②不安にさせる
↓
③冷静に考える時間を奪う
↓
④誰にも相談させない
↓
⑤送金・カード情報・個人情報などを渡させる**
という心理的な流れを作っています。
つまり、2026年の特殊詐欺対策では「詐欺の種類を覚える」だけでは不十分です。
**「相手から急かされたときに、一度止まる」ことが非常に重要です。**
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# 2.2026年、特殊詐欺の被害は非常に深刻な状況
警察庁によると、2026年上半期の特殊詐欺認知件数は**22,031件、被害額は1,816.2億円**でした。
前年同期と比較すると、認知件数は18.3%増、被害額は51.7%増となっています。
単純平均すると、1日当たりの被害額は約10億円に達します。 ([警察庁][2])
さらに2026年7月末までの累計では、
* 認知件数:26,051件
* 被害額:2,108.1億円
となっています。
前年同期と比較すると、認知件数は16.6%増、被害額は42.9%増です。 ([警察庁][3])
ここで特に注目したいのが、**被害件数の増加以上に被害額が大きく増えている**ことです。
つまり、
> 「詐欺に遭う人が増えている」
だけでなく、
> 「1件当たりの被害が非常に大きくなっている」
という問題があります。
2026年上半期の特殊詐欺では、既遂1件当たりの被害額が全体平均で約840万円でした。SNS型投資詐欺では約1,362万円、ニセ警察詐欺では約1,164万円となっています。 ([警察庁][2])
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# 3.2026年に特に注意したい「ニセ警察詐欺」
2026年の特殊詐欺を考える上で、最も重要な手口の一つが**ニセ警察詐欺**です。
これは、犯人が警察官などを名乗り、
> 「あなたの口座が犯罪に使われています」
> 「詐欺事件の捜査対象になっています」
> 「あなたに逮捕状が出ています」
などと伝えて、現金や預金などをだまし取る手口です。
警察庁は2026年から、ニセ警察詐欺を独立した手口として位置付けています。 ([警察庁][1])
2026年上半期には、
**4,466件、被害額507.9億円**
が認知されています。
前年同期と比べて認知件数は減少したものの、被害額は108.9億円増加しています。 ([警察庁][2])
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## 4.ニセ警察詐欺が非常に危険な理由
普通の詐欺なら、
> 「お金を払ってください」
と言われれば、
「なぜ?」
と疑うことができます。
ところが「警察」を名乗られると、心理的に大きな圧力を感じます。
例えば、
> 「あなたの口座が犯罪に使われています」
と言われた場合、
「自分は犯罪をしていない」
という気持ちが先に出ます。
さらに、
> 「あなたの潔白を証明するために確認します」
などと言われると、
「協力しなければ逮捕されるのでは?」
という不安が生まれます。
ここで犯人は、
**「逮捕される恐怖」**
を利用しているのです。
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# 5.警察官がビデオ通話してくるケースにも注意
近年のニセ警察詐欺では、電話だけでなく**ビデオ通話**を利用するケースがあります。
警察官らしい人物が画面に登場し、
* 警察手帳らしきものを見せる
* 制服らしい服装をする
* 背景を警察署らしく見せる
* 偽の逮捕状を見せる
などして、相手を信用させようとします。
しかし、
**ビデオ通話で警察官らしき人物が映っていることは、本物である証明にはなりません。**
2026年にはさらに悪質な事例も確認されています。
警察庁は、ニセ警察官が犯罪の嫌疑を晴らすなどの名目で、
* 裸になるよう要求する
* 身体的特徴を確認すると称する
* 入浴中やトイレ中を含めて常時ビデオ通話を要求する
といった性的な被害を伴う手口を確認しています。 ([警察庁][4])
これは単なる金銭詐欺ではなく、**人の羞恥心や恐怖心を利用して支配する犯罪**です。
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# 6.「金地金」を要求する新しいタイプにも注意
2026年には、ニセ警察詐欺で現金だけではなく、**金地金、つまり金塊・インゴットを要求する手口**も確認されています。
例えば、
> 「あなたの資産が犯罪資金でないことを確認する必要がある」
> 「潔白を証明するために金を預けてください」
などと言って、金を用意させるケースです。
警察庁によれば、2026年に確認された金地金をだまし取る事案では、ニセ警察詐欺が認知件数・被害額の大部分を占めています。 ([警察庁][4])
ここから分かることは、
**「現金を要求されたら詐欺」だけでは不十分**
ということです。
金、暗号資産、電子マネー、銀行送金など、犯人が狙う財産の種類は広がっています。
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# 7.SNS型投資詐欺――2026年最大級の脅威
2026年に特に注意したいもう一つの手口が、**SNS型投資詐欺**です。
2026年上半期の被害額は、
**797.9億円**
でした。
前年同期より444.9億円増加しています。 ([警察庁][2])
7月末時点でも、
**6,566件、881.2億円**
に達しています。 ([警察庁][3])
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# 8.SNS型投資詐欺はどのように進むのか
典型的な流れは次のようになります。
### 第1段階 SNS広告を見る
例えば、
> 「有名投資家が教える特別投資法」
> 「著名人による無料投資セミナー」
> 「AIを使った最新投資」
> 「初心者でも毎月○万円」
などという広告が表示されます。
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### 第2段階 SNSやLINEなどに誘導される
広告をクリックすると、
「詳しい説明はこちら」
などとして、LINEなどの外部サービスへ誘導されます。
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### 第3段階 「先生」や「アシスタント」が登場
そこで、
> 「私は○○先生のアシスタントです」
などと名乗る人物が現れます。
さらに投資グループへ招待される場合もあります。
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### 第4段階 「儲かった人」が登場する
グループ内には、
> 「今日100万円利益が出ました!」
> 「先生のおかげで資産が増えました!」
などと投稿する人物がいます。
しかし、これらが本当の投資家とは限りません。
**犯人側が用意した「サクラ」である可能性があります。**
警察庁も、投資グループ内で利益が出ているように見せかけ、最終的に高額な送金を要求する手口を紹介しています。 ([警察庁][5])
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# 9.「最初は本当に儲かった」は安心材料ではない
投資詐欺で非常に危険なのが、
> 「最初に少額を入れたら、本当に利益が出た」
という状況です。
例えば、
10万円入金
↓
12万円になった
↓
20万円追加
↓
利益が50万円になった
↓
さらに100万円投資
↓
画面上では300万円になった
というように、利益が増えているように見せます。
ところが、いざ、
> 「全部出金したい」
と言うと、
> 「税金が必要です」
> 「出金手数料が必要です」
> 「保証金が必要です」
> 「マネーロンダリング対策費が必要です」
などと言われます。
そこでさらにお金を払ってしまいます。
しかし結局、出金できません。
警察庁も、偽の利益を表示した上で、出金時に手数料などを要求する手口を注意喚起しています。 ([警察庁][5])
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