AIの歴史(後編)
2024/11/19
前編からの続きです。
5. 1980年代:復活とエキスパートシステム
1980年代には、AIが再び注目を集めることとなります。特に、エキスパートシステムの開発が進みました。これらのシステムは、特定の分野における専門家の知識を取り入れ、問題解決を行う能力を持っていました。代表的なシステムには、XCON(コンピュータシステムの設計支援)やCADUCEUS(医療診断)がありました。
この時期、AIに対する商業的関心が高まり、企業がAI技術に投資するようになりました。また、ニューラルネットワークの研究も再興し、フランク・ロッセンブラムの「バックプロパゲーション」アルゴリズムが提唱され、機械学習の発展に寄与しました。
6. 1990年代:AIの成熟と実用化
1990年代には、AIの技術が成熟し、実用化が進みました。この時期の重要な出来事には、IBMの「ディープブルー」が1997年にチェスの世界チャンピオンであるガルリ・カスパロフに勝利したことがあります。この勝利は、AIが複雑な戦略ゲームにおいて人間を超える能力を持つことを示しました。
また、インターネットの普及に伴い、データの収集と処理が容易になり、機械学習アルゴリズムの効果が向上しました。この時期、サポートベクターマシン(SVM)などの新しい機械学習手法も登場しました。
7. 2000年代:ビッグデータと深層学習
2000年代に入ると、インターネットの急速な普及とともにビッグデータが注目されるようになります。膨大なデータを処理する能力が求められ、それに対応するためのアルゴリズムが発展しました。この時期、特に深層学習(ディープラーニング)の進展がAIの分野に革命をもたらしました。
ジェフリー・ヒントンやヤン・ルカンらによる深層学習の研究が注目を集め、画像認識や自然言語処理などの分野で目覚ましい成果を上げました。2012年には、カナダのトロント大学のチームが開催されたImageNetコンペティションで、深層学習を用いて圧倒的な成果を収めたことで、一躍注目を浴びました。
8. 2010年代:AIの実用化と社会的影響
2010年代には、AIが急速に実用化され、日常生活の中で多くのアプリケーションが登場しました。音声アシスタント(Siri、Google Assistantなど)、画像認識技術、自動運転車、医療診断システムなど、様々な分野でAIが活用されるようになりました。
また、この時期にはAIの倫理や社会的影響についての議論も活発化しました。AIの偏見やプライバシーの問題、労働市場への影響など、多くの課題が浮上しました。これに対応するために、各国でAIに関するガイドラインや法律の整備が進められました。
9. 2020年代:進化と未来の展望
2020年代に入ると、AI技術はさらに進化し続けています。生成AI(生成的敵対ネットワーク、GAN)やトランスフォーマーといった新しい技術が登場し、自然言語処理や画像生成の分野で新たな可能性を切り開いています。特に、OpenAIが開発したGPTシリーズや、他の大規模言語モデルが注目を集め、AIの能力はますます向上しています。
さらに、AIの民主化も進んでおり、多くの企業や個人がAIを活用したサービスを提供するようになっています。この流れは、ビジネスや教育、医療など様々な分野において革新を促しています。
結論
AIの歴史は、長い道のりを経て現在の形に至りました。技術の進展とともに、その社会的な影響や倫理的な問題も重要なテーマとして浮上しています。今後のAIの発展には、技術の進化だけでなく、社会全体での理解と適切な対応が求められるでしょう。
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